2016年03月11日

中耳炎とは?

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 鼓膜の奥の部分を、「中耳」といいます。中耳炎は、この中耳に何らかの原因で炎症ができる病気です。中耳は、“耳管”と呼ばれる管で、口や<鼻とつながっています。口や鼻に侵入した肺炎球菌やインフルエンザウイルスなどが、さらに奥に入っていき、中耳に入って感染します。子どもは、免疫が未発達で抵抗力が弱く、かぜをひいたあと、これらの細菌やウイルスが中耳へ入ってしまいがちです。そのため、大人に比べ、中耳炎を発症しやすいのです。
中耳炎のタイプ
 中耳炎は、症状や経過などによって、次のようなタイプに分けられます。
【急性中耳炎】
 細菌やウイルスなどの感染により、中耳に急性の炎症が起きた状態です。急性中耳炎にかかると、鼓膜が赤く腫れ上がり、水ぶくれができたりします。ひどい場合は、鼓膜が破れてしまうこともあります。しかし、一旦破れても小さな孔(あな)なら自然に塞がり、聴力に影響が出ることもありません。乳幼児期に多く、生後1歳までに約60%、3歳までに約80%がかかるといわれています。症状は、耳の痛みから始まります。耳から膿(うみ)が出る耳だれや、発熱を起こすこともあります。急性中耳炎が治りきっていないと、反復性中耳炎や滲出(しんしゅつ)性中耳炎に移行することがあります。また、鼓膜の孔が塞がらない慢性中耳炎になることもあります。耳の痛みや違和感を、なかなか言葉で表現できない乳幼児は、ぐずる、夜泣きをする、しきりに耳をいじる、などで表現することがあります。これらのサインを見逃さないようにしましょう。
【反復性(はんぷくせい)中耳炎】
 急性中耳炎が6か月以内に3回以上、1年以内に4回以上発症した場合、反復性中耳炎と診断されます。2歳児未満に多く、最近は増加傾向にあります。
何度も急性中耳炎にかかる理由の1つに、乳幼児は免疫の働きが弱いことがあげられます。一度急性中耳炎にかかると、抗菌薬などで治療しても、次々に新しい細菌やウイルスに感染しやすいのです。抗菌薬が効きにくい“耐性菌”が増え、既存の抗菌薬では効果が不十分になることも、要因の1つです。一方、急性中耳炎が治ったと勘違いして薬の服用をやめてしまい、残った菌によって再び悪化するケースもあります。
【滲出性(しんしゅつせい)中耳炎】
 何らかの原因で、中耳に“水”がたまった状態を、滲出性中耳炎といいます。水の正体は、滲出液と呼ばれる、中耳にたまった血液成分のうちの、水やたんぱく質などが染み出してきたものです。皮膚をすりむいたときに、にじみ出てくる液体と同じようなものです。滲出性中耳炎の原因の1つは、急性中耳炎を起こしたあとの細菌の残骸に反応して滲出液がたまることです。副鼻腔炎、上咽頭炎、アレルギーなども、原因になります。滲出液は、中耳にたまり過ぎると、難聴の原因になったり、滲出液そのものが炎症を起こしたりしてしまうことがあります。
 滲出性中耳炎は、赤ちゃんより2〜3歳の幼児期から学童期に多く、子どもの難聴の原因として、最もよく見られるものです。聞こえが悪くなっても、周りの大人は気付きにくいものです。しきりに耳を触ったり、呼んでも返事をしない、活発さがなくなる、テレビに近づいて見る、聞き違いが多いなどが、難聴のサインです。
posted by サンガこども園 at 14:36| こどもの病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする